第4章 集落の灯を絶やさない

 

加工品事業に着手

 

 2013年度から、新たな取組として加工品開発事業に着手することになりました。前々から、集落では「加工施設が集落にほしい」「加工品を作って売り出そう」という声がありました。そこで、国の助成金を得て実行委員会の職員を新たに採用し、本格的に取組む運びとなりました。

 実行委員会の職員募集に応募してきた数名の方の中から、最終的に増田明弘さんを採用しました。増田さんは十日町市出身で、銀行業務や銀行のシステム設計・開発などの仕事をされた後、自然と共生する生活がしたいと考え求人に応募したそうです。採用にあたっては、村人にも人柄を見てもらった上で行いたいと考えていましたので、増田さんには池谷集落でインターンをしていただく事になりました。

 インターンシップ制度は集落の後継者を本格的に増やしていくために、2013年度から新潟県の制度を利用して始めました。インターン生は主に2パターンで、2週間~1ヶ月間の短期インターンと、半年~1年間の長期インターンです。集落では、2013年~2014年に短期インターンをのべ10人、長期インターンを2名受け入れました。インターンシップで来た人の中には、地域おこし協力隊などに応募し、その後も十日町市内に定着している人が複数います。

 増田さんにはインターン生として、2週間村人の手伝いや農作業などをしていただきました。結果、村人からもOKが出て、晴れて実行委員会の職員として採用され、現在は十日町市内から池谷分校まで通勤しています。

 加工品の開発を主に担当しており、山清水米を原材料にレトルトパウチのおかゆを考案・商品化しました。続いて山菜ごはんのもと、野菜がゆなど、レトルトパウチで賞味期限が長く、取り扱いやすい商品を次々と商品化しました。これらの商品は池谷集落や十日町市産の食材で、外部の企業に委託加工して製造してもらっています。まだ加工品に関しては動き出したばかりですが、東京の神社から白がゆの大口受注が入るなど、今後の可能性が期待できそうな状況です。仕事・収入を生むための取組みとして形にしていきたいと考えています。

 

imgp9275
新開発した加工品

 

 ←前ページ   目次にもどる   次ページ→