行政職員がブレイクスルーするために(5/5)2018.02.28
これまで3回にわたって行政職員の方の考え方には以下の5つの傾向があると書きました。
(1回目記事はこちら 2回目記事はこちら 3回目記事はこちら 4回目記事はこちら)
【行政職員の方の考え方の傾向】
①人に聞くよりも、つい自分の頭で考えようとしてしまう
②決まった枠組みから外れようとしない
③『ちょっと違う』とうすうす気づいているのに、過去の経緯等にこだわってそのまま進めようとしてしまう
④予算があるとその金額ありきで逆算して使い切る事を考える
⑤チャレンジよりも失敗を避ける方を選びがち
今回は「⑤チャレンジよりも失敗を避ける方を選びがち」について書いてみたいと思います。
⑤チャレンジよりも失敗を避ける方を選びがち
これは②決まった枠組みから外れようとしないというのに似ていますが、どうやったらいいのかという事について誰も答えが見えてない状況の場合、とりあえずテスト的にやってみて上手くいきそうかどうかをトライアルし、やってみた事を検証してデータを蓄積し、上手くいく方法を動きながら見つけていくという事が重要です。
そのような場合、テスト的にやってみた事が上手くいかないという事も出てきます。新しく色々と切り拓く事が出来る人は、上手くいかない事に対して、「今回の方法だと上手くいかなかったので、次はこの部分を改善して試してみよう」という思考回路で次々とチャレンジし、それを続ける事で結果的に上手くいく方法を見つけていきます。
失敗を避ける人は、「失敗したらどうしよう」と考えてしまい、最初のテスト的なトライアルが出来ず、結果、いつまでたっても上手くいく方法を見つける事が出来ません。
OMOに参加していた時にもある人が「行政職員には学校のテストが出来るタイプが多いので、頭はいいのですが、答えがない問題について考える事が苦手な人が多いんですよね。」という事をおっしゃっていました。
あらかじめ決められた答えがない問題に取り組む際には、「多分こうだろう」という仮説を立ててそれを検証するために実際に動く事が必要です。すると、その仮説が正しかったかどうかがわかります。動いてみて初めて答えに近づいていきます。途中で失敗する事もあるでしょう。失敗の中から学びがあり、そこから次につながっていきます。
このような考え方は経営コンサルティング会社の時にも学びましたが、集落に住む高齢者の方々も身につけておられました。集落の方々は私が農作業などで失敗した時も「人間は失敗してみて初めて学ぶ」という風に言ってくれ、失敗した事に対して文句を言う事はありませんでした。失敗した時はその原因を明らかにし、同じ失敗は繰り返さないために対策をとる事で、失敗した人の成長になります。なので、失敗は悪い事ではないと思います。
失敗をした時に、失敗としてマイナスにとらえてチャレンジをやめてしまうのか、一つの学びの材料としてプラスにとらえて次に生かすのかというのは、同じ出来事に対して自分がどう捉えるかという事で自分の心持ち一つでプラスに出来る事です。
OMOでも、プレゼンテーションで終わるのではなく、プレゼンテーションで発表した内容を実際に取り組みましょうという事を強調していました。
優勝チームは東京で発表するという副賞がつき、強制的に動かざるを得ない環境が設定された事もあり、その後、チームメンバーが実際の現場に足を運んで既に動き出しました。すると、地域の現場からの反応も得られ、OMOの会場で考えていた事とは異なる形の意見が地域側から出てきたので、地域の人とさらに深く話をする必要が出てきています。これは実際に動き出したから発生した展開です。
上手くいくかどうかはわからなくても、失敗を恐れずにとりあえず動いてみる。すると、動きが出てきます。
そして、もし失敗して上手くいかない事が発生した場合には、失敗に真正面から向き合って、成長につなげて下さい。決して臭いものに蓋をするような対応をしてごまかさないようにして下さい。
今の状況が停滞していると感じる方は是非失敗を恐れずに動くという事にチャレンジしてみて下さい。
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