隠居さんに聞く!タバコ栽培の話がおもしろい2017.03.27

事務局 福島です。

3月も末になりましたが、まだ池谷では雪が降っています…。

(3月24日の朝の様子)

暖かくなったり、寒くなったり、なかなか気が抜けないですね~。

 

さて、先日お米通信 No.122で隠居さんから聞いた昔の除雪や冬の行事の話をご紹介しました。

実は、この他にタバコ栽培の話も聞いたのですが、紙面の都合上なくなく割愛…。

というわけで、ブログの方でご紹介したいと思います!

 

改めて、お話をうかがったのは、庭野功(つとむ)さん、ヒサさんご夫婦。

功さんは池谷集落生まれ・池谷集落育ち。普段は無口で控えめな方ですが、ポロっと出る言葉が面白く、そして記憶力抜群で昔のことをスラスラと教えてくださいます。

ヒサさんは、十日町市内の中手(なかて)集落からお嫁にきました。功さん同様控えめですが、明るくて笑顔がチャーミング☆

屋号が「隠居」なので、村の中では「隠居さん」と呼ばれています。

屋号という風習は、日本全国の地域でよくみられると思いますが、十日町でもまだまだ根強く残っています。ちなみに、私が今まで聞いた中では「隠居」がよくある屋号No.1です笑

 

お二人に話を聞いているうちに、村の人が「葉タバコ」の栽培をやっていたころの話にもなりました。

タバコはナス科タバコ属の分類で、アメリカ大陸が原産地。JTのサイトによると、日本原産種もあり、現在も31の県で栽培されているようです。

JTウェブサイト https://www.jti.co.jp/tobacco/knowledge/process/index.html

 

池谷集落でも農協の指導があり、村の人が若かった頃、葉タバコの栽培は盛んに行われていたそうです。

池谷集落は魚沼産コシヒカリの産地とはいえ、耕地面積の限られた棚田での稲作だけでは一家を養う収入が十分には得られないため、葉タバコや銀杏などほかの作物も栽培していました。

いやはや、池谷の人たちは色んな経験を乗り越えてきたんだなぁと改めて思います。

 

(ヒサさん)葉タバコは、昔は「ケンカ草(ぐさ)」なんて言ったりしたね。「タバコ作ると忙しすぎてケンカする」なんて言ってさ。

 

(功さん)いや、本当だったねぇ。雪が消える前から雪が降るまで約1年中、タバコ、タバコ、タバコだったねぇ。

 

手作業なんだんがねぇ(=だからねぇ)。苗を植えたり、夏は下から一枚ずつ(葉を)かいて(=収穫して)いって、縄にさして。それから、ビニールハウスの中にみんなぶら下げて…。雨がふるとかぶれるし、生ものだからねぇ。天気がよすぎて急に乾くのもダメだっていって。面倒で、難しかったねぇ。

 

収穫の最盛期はちょうど、中学生や高校生が夏休みの時だから、収穫した葉タバコを縄にあむアルバイトに来てもらう家もあったね。3~4メートルくらいの縄で、一連いくらでお金を払ってさ。だいぶやってもらったねぇ。

 

一連編むといくらになるっていって、一生懸命に競争してやってたねぇ。

 

夏はタバコもやって、田んぼの草刈りもやってねぇ。秋になると、乾燥した葉タバコを縄から外して、いいやつと悪いやつを仕分けて、梱包して、秋雪の降るちょっと前に、小千谷の集荷場に運送会社の車で出して。収穫が終わると、雪がふるころでね。

 

(福島)それじゃあ、田んぼもしなきゃいけないしで大変ですねぇ!

 

そうそう、だから「ケンカ草」っていったんだよ。

 

そりゃケンカもしますね! 男の人も大変だけど、女の人も家のことも子育てもしてだから、かなり大変ですよね。

 

そういう作業内容をふせておいて、嫁にもらったもんだから…笑。

 

そうだったんですか!笑

 

どこの母ちゃん連中も「だまされた」って言ってね笑。 いやー、今になってみると笑い話だね笑。

 

(笑)

 

たしかにそんなに大変だったら、「だまされた」と言いたくなりますね苦笑 それでも、50年以上連れ添っている隠居さん夫婦は本当にすごいです…!!人生の大先輩から学ぶことは、本当にいっぱいです。

村の人の話は本当におもしろいので、これからもたくさん聞いて残していきたいと思います!

 


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